バイトと扶養 学生は103万?130万?
よく聞く扶養という言葉ですが詳しくわからない。
学生がアルバイトで稼ぎ過ぎると良くないと聞くがどういうことなのか?
稼ぎすぎで税金を取られて損することがないように、扶養による税金の仕組み、損をしないようにする為の方法を教えます。
1.学生バイトにかかる税金の種類
学生がアルバイトをするとどのような税金がかかるのでしょうか
100万の壁 住民税
アルバイト税金上では普通の会社員などと同じ扱いで、給与所得者として所得税と住民税の対象になります
住民税には所得控除という制度があり、誰でも受けられる「基礎控除」給与所得者が受けられる「給与所得控除」があります
住民税は給与所得控除の65万円と基礎控除が35万円 (住民票を置いている自治体により異なる)の100万の範囲内であれば課税されません。
100万円を超えた場合は所得割10%(市民税6%県民税4%)と均等割5000円 (県民税1500円市民税3500円)が住民税として課税されます。
103万の壁はすごく有名ですが、100万を超えると住民税がかかります。
103万程度稼ぐとしたら住民税が1万円ほど引かれることになります。
103万の壁 所得税
所得税にも所得控除という制度があり、誰でも受けられる「基礎控除」が38万円、給与所得者が受けられる「給与所得控除」が65万円となっていて、合計103万円の範囲内であれば課税されません。
103万円を超えた場合は課税額によって変化します。「課税所得」が195万円以下なら税率は5%になります。(所得ー所得控除103万=課税所得となります)
学生の方の所得税は5%という認識でOKです。
もし104万円稼ぐとしたら約5万円の税金がかかってくるので103万円に抑えた人の方が手元に残るお金は多くなってきます。
130万の壁 学生扶養控除
学生の場合は、勤労学生特別控除という仕組みがあり、申請すれば基礎控除と給与所得控除の合計103万円に27万円の控除額が加わり、合計130万円まで所得税がかかりません。ただ、親の扶養親族となっている場合は、103万円を超えると扶養を外れてしまうため、親の税負担が大きくなります。ここは親御さんと相談して決めましょう。130万円稼いでも、家族全体でみれば103万円に抑えていた方が手元に残るお金が多いなんてことが起こります。
また、アルバイトで給与所得が130万以上になると親の扶養親族から外れてしまい国民健康保険などの社会保険料も自分で支払うことになります。
2.扶養から外れると親の税金が増える?
アルバイトの給与所得が103万円以下であれば親の扶養に入っていることができます。扶養主は扶養に入っている人数によって扶養控除を受けることができます。(16歳以上の場合1人あたり38万円 )
つまり扶養から抜けてしまうと38万円分の課税所得が増えることになり、税率が5%なら1万9千円増える、10%なら3万8千円税金が増えることになります。
また、1番最悪のパターンとしてはこの38万円によってギリギリ税率が5%だったのに10%にあがってしまうなど、税率が変化することです。全ての課税所得に対して税金がアップする為、とてつもない金額になる場合があります。気をつけないと大損することになります。
3.103万130万どっちが得なの?
場合によって違うとは思いますが、103万円以内に抑えておくのが得策でしょう。
103万円に抑えておけば頑張って稼いだお金を無駄にすることもないです。
親の年収を聞き、扶養から抜けることによって税率が変わってしまう場合や、親が高収入で税率が高い場合は間違いなく103万以内に抑えておいたほうがお得になるでしょう。